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【シェアオフィス訪問】GVH Osaka

生態会では、シェアオフィスを訪問して、運営者にインタビューをし、それぞれの提供する起業支援、その強みや弱みについて迫っています。(過去の紹介記事はこちら:オギャーズ梅田The DECKbillage OSAKASERVCORP


第5回目は、2019年9月初旬、グランフロント大阪に位置する「GVH(グローバルベンチャーハビタット)Osaka(以下GVH)で、生態会事務局の西山裕子&森令子がお話を伺いました。ここは生態会の拠点でもあり、活気溢れる様子をいつも目の当たりにしているのですが、改めてお聞きしたGVHの歴史とネットワークはすごかった!


レポート:生態会事務局 森令子

JR大阪駅前、交通至便なグランフロント大阪北館7Fにあり、梅田のオフィス街だけでなく、淀川や六甲山も望める眺めが、とても爽やかで明るいGVH。打ち合わせスペースやフリーデスクも広く、オープンでカジュアルな雰囲気です。


インタビューにご協力いただいたのは、GVH運営者である公益財団法人都市活力研究所 主席研究員の大谷里美さんと、運営協力の株式会社Human Hub Japan代表 吉川正晃さんです。

生態会(森):本日は、お時間いただきありがとうございます。私たち生態会も入居しているGVH、ここは、大阪の起業家支援の草分け的な存在ですが、設立経緯など改めて教えてください。


GVH(大谷)設立はグランフロント大阪開業より前、2011年1月です。当時、大阪の起業環境は東京に比べ10年以上遅れていると言われ、起業家の姿を見ることすら少ない状況でした。私たち都市活力研究所(以下UII)は、阪急阪神ホールディングスグループの公益財団法人として、大阪を中心に関西の都市活力向上のために活動していますが、起業家支援の必要性に注目し、新規事業として模索していたところ、サンブリッジ・グループCEOのアレン・マイナーさんと出会ったんです。


生態会(森):生態会の理事長でもあるアレンが、GVHの共同創業者となったのは、その出会いがあったからなんですね!


GVH(大谷):アレンから「阪急さんが本気なら、東京の事例などを元に、梅田駅前の所有不動産を、起業家の支援拠点にしてはどうか?」とアイデアをもらい、かつての新阪急ビル*の一角にシェアオフィスを作るプランが固まりました。

*2019年現在、阪神百貨店と一体的に再開発中


2010年クリスマス、思い出深い初代GVHのプレオープンパーティの写真(右から2番目がアレン・マイナー、3番目が大谷さん)。中古家具屋を巡り、柱をペイントし、大谷さん達が“手作り”で作り上げたそう。

GVH(大谷):一等地オフィスとして営業する不動産的なやり方ではなく、“いい人たちが集まる、起業家コミュニティを作りたい”と、設立してからは毎日のように、起業と名のつくところに参加して、“大阪を、関西を元気に!”とGVHを広めました。口コミで人が集まるまで我慢を重ね、一年を過ぎる頃から、活気が出てきたように思います。2012年には、HackOsakaの前身とも言えるピッチイベントも開催しました。


生態会(森):現在のGVHは、グランフロント大阪と同じ2013年4月オープンですね。UIIと大阪市の協業もその頃からですか?


GVH(大谷):2012年ごろは大阪市の起業家支援の黎明期でした。UIIでは2012年下期から約3年半、サンブリッジグローバルベンチャーズなどと共同で大阪市のイノベーションプロジェクトを受託、日本で初めての「ものづくりハッカソン」、シリコンバレーツアー、そして、今でもUIIが実行委員を務めている年1回の国際イノベーション会議「Hack Osakaなど革新的な施策を数多く手がけました。ゼロから始めた、前例のないチャレンジばかりで、どれも本当に思い入れがあります。それと並行して、開発中だったグランフロント大阪の北館をナレッジ・キャピタルとし、7Fをイノベーションフロアにするというコンセプトを実現するため、大阪市都市計画局を中心に、阪急阪神グループも計画に関わり、起業家支援拠点としてGVHが移転して来ました。北館7Fは、コワーキングスペースのGVH、イベントスペースの大阪イノベーションハブなどが揃う現在の形で、2013年4月にオープンしたんです。


グランフロント大阪に移転、現在のGVHオープンパーティの様子

入口のディスプレイにはこれまでの写真がたくさん!

生態会(森):2019年春まではサンブリッジグローバルベンチャーズが運営協力でしたが、現在はヒューマン・ハブ・ジャパン(以下HHJ)ですね。HHJ代表の吉川さんは、民間企業から公募で「大阪イノベーションハブ」推進担当となり、大阪市のイノベーション行政全般に携わって来られました。GVHではどのようなことを実現したいとお考えですか?


GVH(吉川):コワーキングスペースには情熱と知恵と行動力を持った個人が集い、くっついたり離れたりします。GVHは起業家の“やどりき”でありたいし、コワーキングスペースのような支援拠点は、たくさんあるべきだと思っています。私の大阪市在職時の最後の仕事は、コワーキングやシェアオフィスなどイノベーション拠点のための助成金制度でした。単に、場所を増やすだけではなく、イベントや人的交流などで、どんどん「横串」でつなげていきたい。起業家をアクセラレートするのがハブ機能の役割ですから。


生態会(森):大阪市など行政とも連携し、スタートアップ・エコシステムの最先端を感じるGVHですが、サービスの特徴はどんなところにありますか?


GVH(大谷):立地に加え、24時間365日利用可能、wifi、コピー、消耗品、会議室、セミナールーム、ロッカー、登記可能など仕事に集中できる環境で、ネットワークを広げることができるのが特徴です。会員同士や海外、他のコミュニティとつなぐことはもちろん、大企業とのネットワークも強みです。阪急阪神グループの約150社、関西の金融機関やVCなどとのネットワークから、会員のビジネスが加速するように、つながりを見つけては支援しています。


明るいセミナールーム。生態会のイベントもよく開催してます!

GVH(大谷):会員の皆さんとは半期ごとの面談だけでなく、ランチや食事会などの交流も多く、“ウェット”なコミュニティです(笑)。そんな繋がりの成果として、現在も、会員さんが阪神阪急グループのグループ会社と実証実験をしていたり、オーストラリアの海産物を販売する会員さんに、韓国人の会員の方が自国の営業ルートを紹介してくれたりと、色々な事が実現しています。


生態会(森):頼れるネットワークは、会員にとって大きなメリットですね。入居の際の審査では何を見ていますか?また、会員の特徴はありますか?


GVH(大谷)私や吉川さんが必ず面談し、事業や成長性だけでなく、人間性やコミュニティとの相性なども確認します。「GVHスタートアップ会員」はシード・起業準備中の方が多く、ビジネス的にはまだ認められてない状況です。苦しくても成長したいと思えるか?などもお話しします。また、コミュニティはギブ&テイクなので、色んなことをシェアできる方を歓迎しています。会員は、ハードウェアというよりIT系ビジネスが多いですね。


GVH(吉川):例えば、海外からの起業家、学生、テクノロジーおたくのテッキーなど、イノベーションを起こすのは、“よそ者、若者、バカ者”というのが私の持論です。そういう層をGVHにもっと増やそうと、対象を絞ったイベントを多くやるなどしています。

>GVHのイベントページはこちら


生態会(森):確かに、GVHには海外の方もよく出入りされているし、この夏休み期間も学生が集まって、活発に議論や作業をしていました!その他、今後取り組んでいきたいことはなんでしょうか?


GVH(大谷):今まで、紹介メインで密やかに(笑)やってきたので、ワンストップで起業家の悩みが解決できるGVHの良さを、今後は積極的に広めていってもいいかな、と思っています。また、海外の起業家へのサポートも厚くてしていきたいですね。


GVH(吉川)世界中から人が来るようなオンリーワンのイノベーションを、GVHで、関西で実現させたいです。IT分野だけでは、人材は東京に行ってしまうし、アメリカにも勝てない。関西の宝とも言える研究施設を生かし、サイエンスを見える化し、“リアルテック”なビジネスでユニコーン企業を誕生させたい、というのが私の目標です。


生態会(西山):最後に、関西の企業のエコシステムの源流であるGVHの皆さんから、私たち生態会にも、ぜひ一言お願いいたします!


GVH(吉川)起業家の苗床を増やすためにも、生態会のような独立コミュニティは意義があります。NPOの強みは、儲かりにくいところでも活動できるところ。生態会の周辺には、多くのプロフェッショナルなサポーターがいらっしゃるので、彼らといろんな作戦を練って、どんどん活動してください。


GVH(大谷):生態会に関わるいろんな人が、GVHに集まってくれているのは嬉しいです。一つ一つのコミュニティという“点”を、線や面にしていくのがエコシステムだと思います。コミュニティは生き物、関わる人で流れが変わります。寄ってみたり離れたり、繰り返しながら個性が出てくるので、とにかく継続あるのみ!一緒に頑張りましょう。


朝から活気あふれるGVHにて。

GVH(グローバルベンチャーハビタット)Osaka情報

GVHスタートアップ会員 月額18,000円/人 

条件:在籍期限最大2年間、6ヶ月ごとに事業進捗状況を報告

GVHレギュラー会員 月額36,000円/人

*内容は変更の可能性があります。詳しくは、GVH OSAKAにお問い合わせください。

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