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  • 執筆者の写真Seitaikai

5月イベントレポート:スタートアップを成功に導く広報戦略とは!?大阪から躍進を続ける、注目の「akippa」広報担当者に聞く



文責:大越裕(生態会ボランティア・ライター)

 はじめまして、生態会社会人ボランティアで、ライターの大越裕と申します。ふだんは主にビジネス系のメディアで経営者のインタビューや、大学のウェブサイトなどで研究者を取材、執筆しております。


 以前からベンチャー企業の取材をする機会が何度かあったのですが、それを通じて「短期間で躍進するスタートアップは、『広報の力』を戦略的に活用しているのではないか?」と感じることがよくありました。なかでも以前から「この会社の広報はすごい!」と感心していたのが、「駐車場のシェア」ビジネスで急成長を続ける「株式会社akippa」です。

 生態会の事務局長、西山さんから「何かイベントを企画してみませんか?」と尋ねられたときまっさきに思いついたのが、「akippaの広報のお二人から、どんなふうにすれば、あれだけの頻度でメディアに取り上げられるのか、ぜひ聞いてみたい!」ということでした。


 そんな思いで企画した、5月20日(水)開催の生態会のオンラインセミナー「スタートアップを成功に導く広報戦略とは!?大阪から躍進を続ける、注目の「akippa」広報担当者に聞く」。30名を予定していた席はあっという間に埋まり本番当日を増席して迎え、あらためて「スタートアップと広報」というテーマの関心の高さを感じました。


定員30名を増席し約40名が参加

 登壇されたのは、大手IT企業を経てからakippaに加わった石川絢子さんと、新卒でakippaに入社し社長のもとでゼロから広報を立ち上げた森村優香さん。聞き役は、元週刊朝日編集長の山口一臣が務めました。山口は、私もメンバーの一人である、ベンチャーと社会をつなぐをミッションとする株式会社テックベンチャー総研の代表でもあります。


石川絢子さん(左)、森村優香さん(中央)、山口一臣さん(右)


 セミナーの前半では、まったく広報についての知識がなかった森村さんが、どうやってメディアとのパイプを作っていったか、その具体的な方法が詳細に語られました。たとえば森村さんは、テレビ番組にakippaを取り上げてもらうために、「自分たちが出たい番組」について、徹底的に研究したといいます。その番組のプロデューサーは誰か、どの制作会社が作っているのか、放送作家は誰か……。そこまで調べて、その相手に対して個別にアプローチをすることで、取り上げてもらう確率を高めていったそうです。


 森村さんが広報の土台を作った後で、それを「システム化」し、より強固な体制を作り上げたのが石川さんでした。会社のなかから「メディアが取り上げたくなる情報」を見つけ出し、企画として練り上げ、ずっと継続的に発信し続けてきたからこそ、akippaが驚異的な頻度でメディアに取り上げられてきたそう。このコロナ禍で、多くの企業が情報発信に二の足を踏む中、akippaは4月に「駐車場で産地直送の野菜を売る」という新しいビジネスを始め、そのリリースを打ったところテレビを含む40ものメディアに取り上げられたとのことでした。


akippaの会社説明をする石川さん

 

また今回のセミナーは、お忍びでakippaの創業者・経営者である金谷元気社長が、参加者の一人として視聴していました。進行役を勤める山口から話を振られた金谷社長は、「スタートアップにとって広報は『複利』を生むと考えています。現在akippaでは広報専属のスタッフが2名、サポート1名の3人体制ですが、人的なコストをはるかに超えるメリットを得ています」と語りました。実際にakippaでは、戦略的広報によって、人材採用、営業活動、資金調達などに多大な恩恵があったといいます。


 セミナーに参加された人のなかには、関西圏に本社をおくスタートアップの広報担当者、経営者の方が多く見られました。「東京のスタートアップに比べて、関西のベンチャーは情報発信力が弱い」と言われていますが、それは言い換えれば、「発信力さえ持てば、akippaのようにどんどんメディアで取り上げられる」ということだと思います。今回のセミナーを通じて得たノウハウを活かし、関西のスタートアップが積極的に自ら情報を発信していくことで、西日本のベンチャー界隈はきっと飛躍的に盛り上がるに違いない。そう、イベントを終えて確信いたしました。今後も生態会では、スタートアップの皆様に役立つイベントを開催していきますので、ぜひご参加をご検討ください。(大越)


 

生態会では、今後も毎月、スタートアップに役立つセミナーを開催していきます。

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