大阪・関西万博 スタートアップにとってのチャンスは?【関西スタレポ第22号】
- 和田 翔
- 5月30日
- 読了時間: 5分

2025年4月13日~10月13日に開催される大阪・関西万博。世界中から技術、文化、芸術などが集まり、国際的な交流と理解を深める大イベントである一方、スタートアップにとっては知名度向上や協業のチャンスでもあります。
生態会が2025年4月末に発刊した関西スタートアップレポート第22号は、第一章で万博を特集!万博がもたらす事業機会と可能性について、詳しく解説した記事を掲載しました。発刊を記念して、その一部を限定公開します。ぜひご覧ください!
特集記事の全編は、こんな内容となっています。
第一章.いよいよ開幕!大阪・関西万博 スタートアップにとってのチャンスは?
1. 大阪・関西万博:スタートアップにとっての機会
2. キーパーソンに聞く!
①出展企業:GONENGO合同会社 CEO Xin Suzuki氏
②主催者:大阪産業局/大阪イノベーションハブ
3. 【付録】大阪ヘルスケアパビリオン「リボーンチャレンジ」
大阪産業局/大阪イノベーションハブの展示企画 (スタートアップ関連)
◆ ◆ ◆記事の一部を公開!◆ ◆ ◆
1. 大阪・関西万博:スタートアップにとっての機会

2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博。以下、万博)、「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに掲げるこのイベントは、1970年の大阪万博、2005年の愛・地球博に続き、日本で20年ぶりに開催される国際博覧会だ。
期間中の来場者数は2,820万人を目指しており、開幕から11日目で来場者数は累計100万人(関係者含む)を突破。 なお、経済波及効果は、経済産業省の試算では約2.9兆円とされている。
スタートアップにとって4つの機会が
万博では「未来社会の実験場」とのコンセプトを掲げており、来場者の体験価値を重視している。この点で、ビジネス的な成果を目指した一般的な技術・サービスの展示会とは異なる。他方、1日数万人が訪れる国内外の人々に対して、自社をPRする絶好の機会でもある。実際に、報道では期間中に少なくとものべ1,000を超えるスタートアップ・中小企業が出展などを行うという。では、スタートアップにとって万博がどういう場なのか、具体的な施策とともに見ていきたい。
(1) 展示・発信の場としての価値
大阪府・市が中心となって出展する「大阪ヘルスケアパビリオン」では、スタートアップや中小企業が自社の技術・魅力を発信する「リボーンチャレンジ」というブースが設けられている。このブースの企画の運営は、大阪産業局と大阪商工会議所が共同で立ち上げた委員会によって行われている。総勢400社を超える企業が参加し、ヘルスケア関連をはじめ、「SDGs」や「カーボンニュートラル」などの多様なテーマを週替りで展開し、各社が最先端の技術を披露できる場となっている。
◆ ◆ ◆続きは関西スタートアップレポート第22号で!◆ ◆ ◆
この続きでは、4つの機会の残り3つ、「投資獲得の機会」「共創パートナー発掘の場」と「アフター万博の社会実装」についても触れ、技術やサービスの発信だけに留まらず、さまざまな面にチャンスが眠っていることを解説しています。
さらに記事の後半では、実際に万博に関わる2つの事例として、XR技術を提供するGONENGO社、約400社の企業が週替わりで展示を行う「リボーンチャレンジ」を運営する大阪産業局・大阪イノベーションハブ(OIH)のインタビューをそれぞれ掲載しています。
◆ ◆ ◆ インタビュー記事の一部を公開! ◆ ◆ ◆
【キーパーソンに聞く! 主催者】
起業の種から社会実装へ!グローバルに打って出るスタートアップの創出を目指して ― 支援機関が語る大阪・関西万博
大阪産業局/大阪イノベーションハブ

大阪ヘルスケアパビリオンの「リボーンチャレンジ」では、総勢400社を超える企業が週替わりで展示を実施。実に多様な中小企業・スタートアップが、それぞれの技術力や魅力を発信している。
この取り組みに携わる大阪産業局(以下、産業局)と同局の拠点の一つである大阪イノベーションハブ(以下、OIH)の担当者に、スタートアップ支援の取り組みについて聞いた。
——リボーンチャレンジを企画した経緯や背景は?
産業局:大阪・関西万博のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」に沿って、大阪のポテンシャルや魅力を発信していこうというのが始まりです。大阪・関西には優れた技術やサービスを有する中小企業やスタートアップが多く存在しています。そこで大阪ヘルスケアパビリオンの中に、各分野に関わる象徴的な製品・サービスを発信できる場を設けることにしました。未来の新しい価値をどう創造していけるかを、国内外に広く発信することを目指しています。

【大阪産業局】
統括室 企画部 経営企画グループ 広報担当 吉川尚吾氏、
万博共創ビジネス推進部 部長 中村奈依氏
【大阪イノベーションハブ】
玉城梨恵氏、安川廉亮氏、太田亘亮氏
——出展するスタートアップの選出方法について。
OIH:審査にあたっては、5つの基準を設けました。
①新規性:未来を想像させ、世界に打ち出すインパクトがあるか。
②事業性:事業拡大を望み、マーケットを牽引できるか。
③整合性:出展テーマや展示コンセプトと整合しているか。
④実現性:2025年の展示に向け、2024年度中のプロダクト開発等が可能であるか。
⑤事業への熱意:課題が明確であるか、課題解決に対して実行力があるか。
以上の基準です。
◆ ◆ ◆続きは関西スタートアップレポート第22号で!◆ ◆ ◆
インタビューの続きでは、大阪産業局とOIHがリボーンチャレンジの展示にあたり重視したポイントや、これまでに行った具体的な支援内容、そして今後の取り組み方針が掲載されています。
関西スタートアップのすべてを一冊で網羅
関西スタートアップレポートは、2020年1月より年に4回発刊されている生態会独自のレポートです。
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