2020年6月24日(水)開催:スタートアップ成功への二つの道! 初期アイデアを貫く?ピボットする?
こんにちは!生態会事務局の垣端たくみと申します。大阪府茨木市で地域密着のWEBマーケティング企業を立命館大学在学中に起業して、もうすぐ3年になります。
「今の事業を続けるか」「新しい事業にピボットするか」。起業家の皆さんは一度は考えたり悩んだことがあるのではないでしょうか。ご自身の会社で実現したい未来を作るにはどんな舵を取っていけば良いのかについては、常日頃頭を悩ませていると思います。
今回のイベントでは、上場を経験された起業家二名に登壇いただきました。一人目は、初期アイデアを貫いたシナジーマーケティング株式会社・取締役会長の谷井等氏です。二人目は複数のピボットを経験された株式会社イルグルム・代表取締役CEOの岩田進氏です。手法は違えど、上場を経験し多く顧客を持つ経営者です。そのお二方から、会社の方向性に悩めるスタートアップ向けに、どのように判断すべきかの判断軸や各スタートアップへの個別アドバイスなどを頂戴しました。
谷井氏は初めて勤めた企業を9ヶ月で退職したのち、洋服店で働き始めたことがシナジーマーケティングの事業につながっています。洋服店の顧客に「いかに商品を買ってもらうか」を考えた時、メーリングシステムを思いついたそうです。そのサービスは改良を重ねた結果、2〜3年で80万のユーザーを獲得しました。その後、楽天に事業を売却しますが、2006年にメーリングシステムのアイデアを活用してシナジーマーケティング株式会社を設立され、2007年に大阪証券取引所ヘラクレス(現JASDAQ)への上場を果たされました。
一方岩田氏は、関西学院大学入学後、すぐに休学を決意されました。バックパッカーで世界を旅した際に、「異国の土地でも誰かに価値を感じてもらうにはビジネスしかない」と気付き、日本で飲食店の経営に携わられたそうです。最初は従業員として働いていたそうですが、オーナーに店を譲ってもらい自らがオーナーになったそうです。しかし、飲食店の経営は非常に難しく、一年もたたずに撤退されました。「競争が激しいビジネスでは勝てない」と感じ、まだまだ発展途上だったインターネットでの事業を始めることになりました。最初は受託開発の事業をしていたそうですが、競合が少なくかつ価値に気付いている人が少ないマーケティング領域にピボットされました。その後、マーケティング広告効果測定ツールである「アドエビス」や、ECサイトのコンテンツ管理システムである「EC-CUBE」を開発し、2014年に東証マザーズに上場されました。
サービスが良くないのか、知られていないだけか
「多くのスタートアップの売上が上がらない理由は、商品やサービスが知られていないから。スタートアップが良い商品を作ったとしても、見込客に知られていないのであれば、そもそも売上になるはずがない。まずは知ってもらうことに注力しよう」と谷井氏は語ります。例えば、1,000人に知ってもらって10人にしか売れないのであれば、100,000人に知って貰えば1000人に売れる。それは初期アイデアの事業でも、ピボットした後の事業でも同じことが言えるとのことです。
他にも、明日から使えるノウハウもたくさんご提供いただきました。例えば、商品やサービスを知って欲しい人がいれば無料で利用してもらい、顧客事例としてその名前を使うことも効果的だそうです。また、自らセミナーを主催するのではなく、他社のセミナーに専門家として登壇することで信頼性が高まるとのことです。
このイベントは参加者からも非常に好評でした。参加者からは「お二人の経営への思いと性格を見ることができて勉強になりました!」「会社の方向性は間違ってないなと再確認ができました!」「チャットでの質問も拾っていただけてよかったです!」などのコメントもいただき、本当に開催してよかったです。
私個人としても、お二方のお話から学ぶことがたくさんありました。まずは自社サービス知ってもらうことの重要性、顧客が何に価値を感じるかの徹底的な分析、プライシングのこつなど、書き切れないほどの情報量です。
生態会では今後も有益なイベントを開催していきます!
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