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10月イベントレポート:「関西にもいる!VCの今!」

2020年10月28日(水)にGVH大阪及びオンラインにて、生態会イベント「関西にもいる!VCの今!」が開催されました。



近年、社会において、スタートアップの役割や存在感は一層高まってきています。関西においても同じように数多くのスタートアップが生まれ、成長を目指し、事業運営を行なっています。その中で、創業期における企業の経営課題としては、「資金調達」が最も大きな比率を占めています。

しかし、実態としてベンチャーキャピタルの約70%は東京都に集中しており、関西では、ベンチャーキャピタルによるエクイティ資金調達は有利な環境とはいえません。

また、新規及び追加投資金額の地域分布においても、約7-8割の資金が東京・関東圏へ集中しており、関西では出資による調達がより難しいことが推察されます。

このような状況から、関西で起業しても、資金調達やその後の事業運営を考え、東京に場所を移すスタートアップが後を断ちません。 


そのような背景から今回、関西を起点に活躍されているVCの方をお呼びし、今後の関西の起業環境を盛り上げていくことを目的としてイベントを企画させていただきました。


レポート:難波黎旨(生態会 学生ボランティア)



第一部では、3社のVCの担当者をお呼びしてパネルディスカッションを行いました。



(上段写真中央)株式会社JR西日本イノベーションズ:三木哲郎氏

2005年 西日本旅客鉄道株式会社(JR西日本)入社。鉄道車両のメンテナンス・改造工事、新幹線の列車制御システムの更新プロジェクトを担当。2017年よりJR西日本グループのコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)業務を担う株式会社JR西日本イノベーションズで勤務。主な探索領域は次世代交通、持続性ある社会づくり。2014年神戸大学大学院経営学研究科(MBAプログラム)修了。テニスサークル"Double Fault"所属。


(上段写真右)フューチャーベンチャーキャピタル株式会社:本田哲也氏

2007年4月 新卒で証券会社へ入社。約10年間関西圏、関東圏における新規株式公開(IPO)等の引受営業、スタートアップのIPO準備支援に従事。その後2017年9月 フューチャーベンチャーキャピタル株式会社へUターン転職し、西日本地区における地方創生ファンドの投資担当者を務めている。


(上段写真左)株式会社サンブリッジグローバルベンチャーズ:樺澤哲氏

パナソニックのコーポレートベンチャーキャピタルの創始者の一人であり、日米欧のスタートアップとの技術連携を実現し、投資先のIPO等EXITにも寄与した。延10年にわたる米国(主にシリコンバレー)での駐在経験があり、イノベーションおよびアントレプレナーシップ分野のグローバル人脈も豊富である。大阪大学招聘教授、慶応義塾大学SFC研究所上席所員を併任し、同分野の教育研究にも取り組んでいる。著書/訳書に「アントレプレナーの経営学」(1-3巻)等。大阪大学大学院工学研究科博士課程後期修了


イベントでは、VCの方に対していくつもの質問が出ました。その中からいくつか紹介します。


Q:VCのビジネスモデルはどのようなものなのでしょうか?


A:キャピタルゲインや管理報酬があります。

 キャピタルゲインとは、出資先企業から株式の一部を受け取り、それを売却した時の差額のことです。管理報酬はLP、資金を預かり運用するための手数料のことです。


*LP:有限責任組合員とも呼ばれる。VCのファンドに対する出資


Q:どういった領域のスタートアップを投資対象にしているのでしょうか?


A:

(三木氏)鉄道の持続的運営及び事業創造の拡大を実現し、西日本エリアをはじめとする地域の活性化への貢献をミッションとしているため、MaaSや地域ビジネスなどの領域はシナジーがあり対象としています。


(樺澤氏)これからの社会を作っていき、起業環境を盛り上げていくような若手への投資は積極的に行っていきたいと考えています。


(本田氏)全国の成長企業を幅広く対象としています。 運営している地方創生ファンドは地域金融機関と連携し、創業や事業承継等の支援を行うことで地域経済活性化に寄与することを主目的としており、IPOを目指さない企業への投資も積極的に行っています。


Q:投資したい起業家はどんな人でしょうか?


A:素直さを持っている人です。提案に対してアドバイスしたことを次に会ったとき改善しているような人は伸びる起業家の特徴でもあり、投資したいと思っています。



第二部では3社のスタートアップをお呼びし、メンタリングピッチを行いました。



メンタリングピッチの様子

1社目:株式会社マイスター・ギルド 見取氏

「位置を感じる1on1特化オンラインミーティングサービス」

株式会社マイスター・ギルド 見取氏


2社目:株式会社グレートステイ 大崎氏

「自己主権型ID(SSI)を用いたトラベルウォレットの作成」

株式会社グレートステイ 大崎氏


3社目:株式会社Shoebar 中村氏

「永久交換保障が付いた世界初のリユースブランドシューズサービス」

株式会社Shoebar 中村氏

どれも課題感がはっきりしているものが多く、とても共感できるサービスが多いと感じました。今までに指摘されたことのないポイントのアドバイスを頂けた起業家の方もいたようで、VCの方の鋭い目線からのアドバイスを頂ける良い壁打ちの場となっていました。


サービスに対して、実際に使ってみたいという意見も会場から多く上がり、個人的にも生態会としても今後、お手伝いをしていくことができればと思います。


懇親会の様子


イベントを開催してみて


実際に活躍されているVCの方から生のお話を聞くことができ、VCに対する理解も深まったと感じています。

関西には他にも活躍されているVCの方はいますが、東京や海外の大都市と比較して圧倒的に数が少ないのが現状です。

情報、資金、人、モノといったステークホルダーを構築していき、起業家・VCが共に増加していくことで関西の経済発展やプレゼンス向上に貢献できると思います。

このイベントをきっかけとし、関西でも起業に興味を持つ人や環境を作っていく人が増加すれば幸いです。

今後もイベント開催を開催していくので是非ご参加ください!


生態会では、今後も毎月、スタートアップに役立つセミナーを開催していきます。

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