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起業家教育インタビュー:関西大学

最終更新: 2019年8月1日

関西の大学には、どのような起業支援があるのでしょうか?生態会では、大学に訪問して、起業支援に関わる方々にお話を聞いています。

第一回目の大阪府立大学に続き、2019年7月3日、関西大学梅田キャンパスMe RISE(ミライズ)にお邪魔しました。


レポート:生態会学生ボランティア 江平邦彦


おしゃれな梅田キャンパス。スターバックスとTSUTAYAが入っていて、何時間でも居れそう

インタビューに協力いただいたのは、スタートアップ支援マネージャーの財前英司さん。生態会のメンターでもあり、ゆる会で「創業期の落とし穴」について語っていただいたこともあります。


生態会(江平):本日はお時間割いて頂き、ありがとうございます。早速ですが、まず起業家支援を始めたきっかけについて、教えてください!


関西大学(財前さん)以下財前と示す:学生が、起業をキャリアの選択肢の一つとして知ってほしいということと、アントレプレナーシップの醸成を目的として、ここを運営しています。以前は良い大学に入れば、良い就職ができ、将来がおおよそ保障されていました。しかし、世の中の流れが大きく変わり、未来は不確実で、明確な答えは誰も持っていません。そのような環境の変化と共に、今後ますます、「個人」の価値観が重要になってくると思います。


大学には就職のためのキャリアセンターはありますが、自分で何かを始めたいという人が相談できる機能と場所がないのが課題でした。キャリアセンターは過去の実績をもとに就職のアドバイスをしますが、起業には答えがありません。自ら機会を作る必要があります。


財前さん(左)と、学生ボランティアの江平(右)

梅田キャンパスには、多様な人が集まり、ネットワークを構築できます。外部の方の考え方に触れ、感化されることで、選択肢が増やせると考えています。


今すぐ起業するのが、良いと言うわけではないです。選択肢の一つとし、将来の目覚まし時計をセットしているという感じですね。学生時代に鳴るかもしれないし、社会人になってから鳴るかもしれません。教育の時間軸は長いので。


生態会(江平):確かに起業するという選択肢がなければ、キャリアパスの中にそれを入れることもありませんね。実際に起業を目指す学生には、サポート体制はどうなっていますか?


関西大学(財前):梅田キャンパスでは、今話している2階にスタートアップカフェ大阪があります。3階にはコワーキングスペースがあり、社会人が多数利用されています。イベント等を通じて、学生が多様な人々と触れ合う機会があります。大学の産学連携は、技術に関して教員と企業が1対1で取り組む関係が多いです。我々は「1対多」「多対多」がつながる環境作りをしています。すごいシーズを持っていても、誰とどの場でやるかという「環境」が、成功のためには重要ですので。


TIS(株)と組んで「Kandai Entrepreneur Academy」というプログラムを作り、起業家教育も、ここで行っています。

500人以上が利用している、コワーキングスペース。

インキュベーション型起業支援も、大学として、もちろんやっています。吹田の千里山キャンパスでは、イノベーション創生センターで研究シーズを事業につなげています。入居して、資金提供を受けることもできます。


意外と、充実してるのではないでしょうか。


生態会(江平):様々なサポート体制が整っており、学生は起業することができる環境にあるのですね。関西大学が、目指す起業の形はありますか?



関西大学(財前):各々がやりたいことしているという感じで、特に限定したものはありません。というのも、起業というのは目的ではなく、選択肢を増やす一つの手段と考えているからです。

生態会(江平):あくまでも、起業は手段で、その人に合ったものであるべき、ということですね。では、関西大学の学生で何人位が起業しているのでしょうか。大きく成長された例はありますか?


関西大学(財前):手段を目的化しないため、特に目標人数は設定していません。ただ、2016年10月に梅田キャンパスMe RISEがオープンしたのですが、ここに相談に来た人の中から、今まで50人位が起業しています。まだこれからですが、マーケティングが学べる研修用ボードゲーム「マーケティングタウン」を提供する株式会社NEXERAは、社会人と学生がここでのイベントを通じて出会い、生まれた会社です。外部と繋がり、起業した良い例だと言えます。


生態会(江平):Me RISEという環境のおかげでできた会社が既にあり、財前さんの想いにフィットしていますね!!今後のヴィジョン等があれば、教えてください!


関西大学(財前):現在は、人が出合う環境を充実させることに力を入れています。次に、ここに集まり出会った人たちに向けて、実践を見据えたプログラムを増やしたいです。また、やりっぱなしではなくフィードバックが大事であると考えているので、プログラム等を通して何がどれだけ身についたかという指標を作りたいです。振り返りができるかどうか、何がダメだったのかという分析ができれば、次に活かせると思います。プログラムのメニューも、もっと増やしていきたいです。


生態会(江平):ありがとうございます。最後に起業家に向けた一言をお願いします!


関西大学(財前):ちょっとでも何かしたいと思ったら、まず始めてみたらいいんじゃないかな~、学生時代はまだまだノーリスクで、失敗から学べることが多いと思います。失敗はネタにもなりますし(笑)。


あと、何にもないのにまず東京いかなきゃとか、スタートアップ事情には詳しい意識だけ高い系はダメじゃないかと(笑)。まず、行動して欲しいですね。

社会人の方はFacebookをしてる人が多いから、Facebookは入れておいた方が良いです。そういった繋がりが、後々役に立つ時が来ることが多いです。


もう一つ、名刺も作っておいた方がいいですよ!交流会などで名刺交換をキッカケに会話を始めやすいし。こういった、アドバイスをすぐに聞き入れる素直さと、すぐに行動することが重要ですね。




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