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執筆者の写真Seitaikai

PBL教育で世界のおもしろさを: COLEYO

※PBL(プロジェクトベースドラーニング):自ら課題を発見し、解決する能力を養うことを目的とした教育手法。アメリカの教育学者であるジョン・デューイの学習理論


関西スタートアップレポートで紹介している注目の起業家。今回は、京都府で小中学生向けに5教科を教えない塾を経営する株式会社COLEYOの代表取締役、川村哲也さんです。以前生態会のイベントでもPBLのおもしろさについてお話いただきました。


株式会社COLEYO 代表取締役 川村哲也氏

オンライン取材の様子

(左:川村氏、中央:生態会・垣端、右:COLEYOのHP写真)


川村氏は北海道出身で、立命館大学文学部卒業後、株式会社リクルートコミュニケーションズに入社。就職後1年で退職し、株式会社COLEYOを創業。京都北野天満宮前のPBL専門教室「放課後教室studioあお」を皮切りに、立命館大学や寺社仏閣の中にも教室を開講。大活躍中の川村さんに、現在取り組んでいること、今後めざしたいことを伺いました。


取材・レポート:垣端たくみ(生態会事務局)

 

垣端:私の大学の先輩でもある川村さん。在学中も別の事業で起業経験があったと伺いましたが、会社を退職して教育事業で再度起業したきっかけを教えていただけますか?


株式会社COLEYO代表取締役川村氏(以下、川村):世の中と教育の世界のギャップを解消したいと思ったことがきっかけです。前職では人材系の会社でIoTやビッグデータの採用広告に関わっていました。優秀な科学者たちの話を聞く中で、これから世の中が大きく変わっていくことを知り、「素敵な世界が来るんだな」とワクワクしていました。


しかし、私の六人兄弟の末っ子が嫌々漢字の書取りの宿題をしているのを見て、世の中と教育の世界の大きなギャップに気づきました。僕は子どもたちに、「世の中にはもっと面白い世界があるんだよ!」ってことを伝えたかったんです。もともと40歳になったら先生になろうと思っていたのですが、世の中のおもしろさを子どもたちに伝える専門の会社がなかったので、少し早く教育の世界に飛び込むことにしました。

垣端:たしかに私が小中学生だったときも、世の中のおもしろさを体感することは少なかったと思います。現在ではどのような事業をされてらっしゃるのでしょうか。

川村:大きく分けて3つあります。スクール事業と企画受注事業、それから今複数走らせている新規事業です。スクール事業では、京都北野天満宮前のPBL専門教室「放課後教室studioあお」、立命館大学大阪いばらき キャンパス 内の「スタジオアル」、寺社仏閣でのテクノロジー教育「寺子屋LABO」 です。10~14歳の学校も学年も多様な子どもたちが、一人一人興味・関心に沿ったプロジェクトを立ち上げ、その実践の中で学びを深められるプログラムを提供しています。プロジェクトは本当に多様で、ビジネス型災害基金、 海洋生物の研究、アクセサリーブランド立ち上げ、スペースバルーンへの挑戦、小説の執筆などです。


垣端:どれも個性的でおもしろそうですね!「スタジオ」という名前には何かこだわりがあるのでしょうか。

川村:画家や彫刻家が好きな作品を生み出すスタジオのように、子どもたちが勉強せずに好きなことに打ち込める場所を作りたかったんです。なので、スタジオという名前にしました。


垣端:素敵ですね〜。大人にもそんなスタジオがあれば幸せです。笑 これから力を入れていきたい事業はなんでしょうか。

川村:スクール事業はもちろんのことですが、オンラインPBL教室やPBLをやりたい先生向けのオンラインサロンなどの新規事業にも力を入れていきたいです。オンラインPBL教室では、場所の制約を取っ払って学べることを価値にしたいです。PBLは人的リソースの制限が高いのですが、オンラインツールを使えば世界中の人と繋がって学べます。海外の専門家の話を日本にいる子どもたちが聞けるわけです。

他にもコロナの影響で始まった事業もあります。運動会がなくなった複数の小中学校から、総合の授業で年間を通してPBLの事業をやりたいと依頼がありました。要は、2ヶ月しかない夏休みで取り組む自由研究を、9ヶ月間いろんな大人や友達の力を借りて自由研究ができるわけです。そう考えるとアツくないですか?笑 子どもたちと一緒に楽しんで新規事業を進めていきたいと思います。

垣端:9ヶ月の自由研究はアツいですね〜楽しそう!COLEYOさんの事業をさらに加速させるために、「こんな人とコラボしたい!」などの要望はありますか。

川村:僕らのやっている教育の市場規模を、一緒に大きくしていける人とコラボしたいです。もっとたくさんの人に「いいね!」って言ってもらえるようになりたいです。組んだ方が良い人が同業者なのか、広告会社なのか、漫画家なのか、まだぶっちゃけわかってません。一緒に僕らの事業を「いいね!」って言ってもらえる人を増やしていきたいです。

あと将来的には、デザイナーとエンジニアを採用したいです。子どもたちに教えることが好きで、確かな知識を持ちつつ、一緒に仕事終わりに飲みたいなと思える人。なかなかそんな人はいないかもしれませんが。笑 自社サービスのデザインやWEB開発のレベルを一緒に上げていきたいと思います。


採用やコラボ先を見つけるためにも、外部の人と繋がる機会は積極的にとらないといけないのですが、人見知りなもんで。笑 人から誘われたらいくタイプなのですが、自分から誘うのは苦手なんです。自分では、めんどくさい寂しがり屋だと思っています。笑 なのでいろいろお声がけいただければ嬉しいなと思います。

垣端:はい、生態会からもいろいろお声がけさせていただきます!こらからのCOLEYOさんが楽しみですね!ありがとうございました!

 

取材を終えて(垣端より)

「志望校に合格せよ」「必要なのは生きる力」「プログラミングは義務教育」な ど、子どもたちを煽る教育ではなく、「楽しいから一緒にやろうよ!」から始まる教育を大事にしたいと話す川村氏。持ち前の明るさとユーモアで、いつもお会いするたびに元気を頂戴します。コロナ禍でも前向きにできることを考え、新しいを価値を生み出してらっしゃることは素晴らしいと感じました。私も小中学生の時にCOLEYOの皆さんに出会っていたら、また違った人生を送っていたかもしれません。教育をアップデートし続けるCOLEYOに、今後も目が離せません!


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